ファシリテーションで多様性を活かす(12)

水江 泰資(みずえ ひろよし)

 こんにちは!毎週水曜日を担当いたします水江 泰資(みずえひろよし)です。
前回までは、ファシリテーションの5つの重要ポイントのひとつとして、まずは『会議の目的を知る、共有すること』を紹介し、ポイント2として『目標』について簡単に触れました。
今回は、目的と目標の関係性について解説いたします。
目的と目標はワンセットです。まずは目的が決まり、それを達成するために目標が設定されます。
なお、目標を挙げる際は、具体的な記述が望ましく、例えば数値を入れることで達成すべき行動や状態が掴みやすくなります。
A課長たちに再登場してもらい、例を挙げてみます。部下との問答形式です。
【悪い例】
Q「課長、なぜ集まるんですか?」
A「え、だって定例の会議でしょ?集まるのが当たり前じゃない」
Q「はぁ、で、会議で何するんですか?」
A「まぁ、新製品の検討とかかな?うちは企画部だしね!」
これでは部下は迷ってしまいますし、さらには仕事へのやる気を削ぐことにもなります
【良い例】
Q「課長、なぜ(会議に)集まるんですか?」(目的の確認)
A「上層部から新製品の企画を出せとの指示があってね」(目的)
Q「会議までに何すればいいですか?」(目標の確認)
A「うん、提案時期は年末。だから、今回の会議には一人一件新規提案をスライド3枚までで考えてきてほしい。プレゼンし合って最終一案に絞る」
 こういう風に言えば、部下はいつまでに何をやればいいのか、仕事の段取りが付きます。加えて、やる気も満ちてきます。
 目的と目標が決まれば、次のファシリテーションの重要ポイント3は『プログラム』です。次回は、会議をうまく進めるためのプログラムの設計についてご紹介いたします。
(9月30日は第5週のためメルマガ配信はお休みいたします。)

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この記事を書いた人

研修講師、国際認定ファシリテーター

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