ものごとの成否を分ける言葉選び

雙志館館長 大嶋利佳(おおしまりか)

前回、ビジネスプレゼンテーションの場で聞き手から答えにくい質問をされたときに「どうやってごまかせばいいか、うまい逃げ方はないか」と考える人たちに出会ったエピソードを紹介しました。
もし私がその人たちの研修を担当していたら、まず「そういう言葉を使うのはやめなさい」と言うでしょう。「ごまかす、逃げる」という言葉を選び口にするとは、ごまかして逃げる人間になろうと自ら選択する、ということです。そんな人がいくら話すスキルを磨いたところで意味がありません。
プレゼンテーションの評価は、結局は話す人の存在感、その人の全体からにじみ出てくる人間性で決まると、私は常々考えています。
答えるのが難しい質問をされたら「ごまかして逃げよう」と考える人と「お答えいたしかねますとはっきり言おう」と考える人、どちらが人前で堂々と振る舞い発言することができるか、答えは明らかでしょう。その差が表情や声の張り、姿勢、身のこなし、立ち居振る舞いすべてに反映され、プレゼンテーションの成功不成功を分けるのです。
なにごとによらず、言葉選びは大きな影響力を持っています。それを強く自覚することが、ものごとの成功には欠かせません。

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この記事を書いた人

講師道錬成道場 雙志館 館長

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