こんにちは! 毎週水曜日を担当する水江 泰資(みずえ ひろよし)です。
本エッセイでは、少人数の打合せや会議運営で役立つファシリテーション・スキルを紹介しています。
ファシリテーションを応用し、ワークショップを社会人教育で活用するために、その主流である研修と比較しながらポイントをつかんでいきましょう。
前回はアクティビティの進め方を説明しました。
アクティビティは、セッションを彩るもので、参加者のすべての活動を指します。参加者同士激論をかわしたり、作業に打ち込んだりする姿はまさにワークショップの象徴とも言えます。
今回からさまざまなアクティビティを紹介しますが、目的別に大きく2つの種類に分けられます。ひとつは課題達成に、もうひとつは参加メンバーの人間関係の向上に役立つものです。これらは、単独で、または、効果的なものを組み合わせて実施されます。
よく使われるものをざっと紹介します。
まず、課題達成に役立つものには、次のようなものがあります。
1.参加者の考えを広げる、深い洞察を得るもの
例)ブレーンストーミング、質問会議、ダイアログ、ワールドカフェなど
2.具体的なカタチとしてつくりあげるもの
例)キャッチフレーズや標語作り、図解化、試作品製作、即興劇など
3.成果を分かち合ったり、批評し合あったりするもの
例)ギャラリーウォーク、投票、KPT、チェックアウトなど
次に、人間関係の向上に関係するものを挙げます。
1.参加者同士の関係性を促進するもの
例)グループ分け、自己紹介、クイズなど
2.参加者の情報や価値観を引き出すもの
例)インタビュー、ケーススタディ(事例研究)、コンセンサスゲームなど
読者の皆様には、「聞いたことある」「やったことある」というものもあるでしょうね。
次回からはこれらの中でも代表格としてよく使われるアクティビティのやり方を紹介していきます。
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