「営業でつかんだコミュニケーションのツボやコツ!」(21)

 みなさん、こんにちは!スピーチコーチの大嶋友秀です。
 営業の商談をテーマにした15回目です。これまで、P R E P法、箇条書き法を紹介してきました。今回はもう一つ「時系列法」という構成法を学びましょう。
 これは話を、時間の流れにそって進めるものです。過去から現在へでも、現在から過去にさかのぼっても構いません。この流れが行ったり来たりすると話が分かりにくくなります。
 例を挙げてみます。商品説明です。
1)「この製品を発売したのは2020年です。2016年から改良に取
   り組んだ製品で、今年は月の出荷数が1万台を超えました」
2)「今年、この製品は月の出荷数が1万台を超えました。発売は
   2020年です。2015年から改良に取り組んできました」
 1では、時間が前後しているため、一度聞いただけでは内容がつかみにくいです。2は現在から過去へと進めていますので、理解がスムーズです。
 もうひとつ例を挙げましょう。今度は自己紹介です。
1)「私は、高校では水泳部で、今もプール通いを続けています。
   小学生の時からスイミングクラブに通っていました」
2)「私は、小学校の時からスイミングクラブに通い、高校では水
   泳部でした。今もプール通いを続けています。」
 今度の2は、過去から現在へと進めています。分かりやすいだけでなく、ひとつのことを長く続ける人というプラスイメージも感じられます。
 このように時系列法を使うと、出来事を分かりやすく整理できます。書き言葉であれば、多少時間が前後しても読み返して確認できますが、話し言葉は、聞いてすぐに理解できなければ混乱してしまいます。時系列法は、事実や経緯を伝えるときに向いているので業務報告の場面などで活用してください。また、時系列とは歴史ですから、自己紹介だけでなく、会社の誕生物語や組織の沿革なども語ることができます。聞いている人の記憶に残りやすくなるでしょう。
 では、またお会いしましょう。

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この記事を書いた人

研修講師、ファシリテーター、ビジネス作家

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