「接遇のチカラ」(41) 「座談十五戒」から学ぶ戒め~思っていても伝わらない

松原里美(まつばらさとみ)

こんにちは!第2・4月曜日を担当するコミュニケーション講師の松原です。(今月は変則)
よりよいコミュニケーションを生みだすために接遇のスキルは欠かせないものです。「私はあなたを尊重しています」という気持ちを伝えるものだからです。とはいえ、「何に気をつけたらいいの?」と迷うこともあるでしょう。そこで、今回ご紹介したい本がありま
す。徳川夢声という方の「話術」です。
著者は大正から昭和にかけて活躍した活動弁士(無声映画の画面の横でその内容を解説する人)ですが、それだけではなく、漫談家、作家、俳優として映画やテレビ、ラジオで活躍をした「元祖マルチタレント」です。その素晴らしい会話のスキルを記した本なのです。
この中に「座談十五戒」というものがあります。「人と話す時にしてはいけない」事柄を15項目挙げています。
・一人で喋るなかれ
・黙り石となるなかれ
・反り返るなかれ
・馬鹿丁寧なるなかれ
・お世辞屋たるなかれ
・毒舌屋たるなかれ
・コボシ屋たるなかれ
・自慢屋たるなかれ
・法螺吹きたるなかれ
・酢豆腐たるなかれ
・賛成居士たるなかれ
・反対居士たるなかれ
・軽薄才子たるなかれ
・朴念仁たるなかれ
・敬語を忘るなかれ
次回からは、この15項目の解説を通じて、接遇のテクニックを考えていきます。

「話術」(新潮文庫) 徳川夢声
(1947年に秀水社から出版され、2018年に新潮社より復刻された)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

研修講師、地域密着ワークショップファシリテーター
→プロフィールはこちら

目次