こんにちは!第2・4月曜日を担当するコミュニケーション講師の松原です。今回はちょっと番外編で、ちょっとした雑談からの気づきです。
すっかり必需品となったマスクですが、黒色のマスクについて友人たちと話をしました。すると、持っているイメージは人それぞれだとびっくりしました。黒色を使っている人への印象は真っ二つに分かれます。
・かっこいい。意識が高い人がつける。
・怖い。ヤンキーやオラオラ系な人がつける。
映画やテレビなどメディアに出る人たちのファッションや、普段見かける光景から受けるイメージは人それぞれです。そんな両面のイメージを持つ黒マスクですが、なぜか「葬儀では黒マスク着用がマナーだ」という説が、最近ネット上で話題になりました。それをめぐって「絶対黒でないとダメだ、マナー講師が言っているんだから」と広める人や「葬儀があるのに、黒いマスクが手に入らない」と慌てる人など、様々な感情が行き交いました。
そこでふと、疑問がわきました。
「あれ、『マナー』は礼儀作法なのに、なぜ不作法なイメージもある黒マスクが推奨されているんだろう?」
この説は「喪服は黒だから、マスクも黒」という短絡思考からきたものです。黒でなければいけないのなら、男性の喪服スーツの白ワイシャツはマナー違反でしょうし、女性のネックレスも黒真珠でなくてはダメという話になります。
こんなこともあり、「葬儀時に黒マスク」は「謎マナー」とも言われています。マナーの意味、またマスクの必要性を考えれば、まずはマスク着用が大事であり、場にそぐわない突飛な色や柄でなければよいのです。「黒でなければ」と決めつける理由はどこにもありません。
コロナ禍により、様々な「ニューノーマル」が生まれています。しかし、それはまだまだ形成過程にあります。そんな模索の中で「〜でなければいけない」を耳にすると、振り回されてしまうかもしれません。しかし、社会を動かすのは氾濫する情報ではなく、私たち一人一人の行動です。情報に振り回されず、「それはどうしてだろう?」と立ち止まって考える。それが自分の行動を整え、より良い「ニューノーマル」をつくりだす第一歩なのです。