こんにちは!第2・4月曜日を担当するコミュニケーション講師の松原です。
同じものを見たり、体験しても感じ方は一人ひとり違います。それは人は見たこと・聞いたことを、自分の知識・経験・気持ちなどのスクリーンを通して解釈するからです。犬を見て「可愛いな」と思う人もいれば「怖いな」と思う人もいます。ペットのことを思い浮かべるかもしれません。感じ方は千差万別です。だからこそ、自分の心をきちんと相手に伝えるためのスキルが必要です。そのスキルが接遇です。
では、感じ方が自分とは異なる他人に、自分を「こころよく受け止めてもらう」ためにはどうしたらよいのでしょうか。
人は誰でも肯定的に受け止められたいものです。例えば、Aさんが仕事中の同僚Bさんに缶コーヒーを差し入れました。その時、Aさんの期待する返答は「ありがとう!」の一言と嬉しい表情でしょう。ですが、「え。いらない」と突っぱねられたら、きっと落胆します。なぜなら「私の好意が否定された」からです。ともすれば、「私の好意はこの人には受け止めてもらえない」と、自分自身まで否定されたようにも感じるかもしれません。
この「他者から認められたい、自分を価値ある存在として認めたい」という気持ちが「承認欲求」です。承認欲求はこんな些細なことでも心にさざ波を起こします。
同僚Bさんは単に缶コーヒーがいらないだけで、Aさんを傷つける気など無かったかもしれません。でも、「ありがとう。あとでいただくね」と答えたり、「ありがとう。でもコーヒーは飲めないの。ごめんなさい」と好意を受け止める姿勢を示していたら、差し入れたAさんは「嬉しいな」と感じるでしょう。このように、自分の行動や心を相手に快く受け止めてもらうには「承認欲求」を踏まえることが必要です。
これは「好意」が承認されず不満を抱いたという例です。「好意」は「自尊心」という人格形成や情緒安定に必要な感情の要素です。
次回はこの自尊心について詳しく解説いたします
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