ハラスメントなんて怖くない! (4)

柴田登子(しばたたかこ)

こんにちは!第1、3月曜日を担当いたしますキャリアコンサルタントの柴田登子です。
 今回は「ハラスメントと言われないために」をお届けします。最近、特に管理職の方々から「ハラスメントと指摘されるのが怖くて、職場で何も言えなくなった」という相談を受けます。確かに価値観の変化により、これまで問題とされてこなかった言動がハラスメントとみなされるケースが増えました。特に部下の教育が難しくなったという声を耳にします。しかし、指導とハラスメントの違いをしっかり押さえておけば、何も恐れることはありません。以下の点を把握し、取り入れてみてください。
・「ヒト」ではなく「コト」に言及する
「だからお前はダメなんだ」「頭わるいんじゃないの?」と相手の人格を否定すると、それは確実にパワハラです。叱責をするときは改善すべき「コト」つまり事実について伝えるようにしましょう。例えば、納期を守れない人に対し「仕事の期限を守れない奴は使えない」と「ヒト」を責めるのは避けましょう。かわりに「約束は守るべきものだよね」「納品が遅れるって誰かに迷惑をかける行為だよね」と、改善すべき行為を指摘します。
・何をすれば「改善」と言えるのかを明確にする
指導する相手には、問題点を伝えるだけではなく必ずその場で改善方法を認識させるようにしましょう。「こうすればいいよ」とアドバイスを心がけるのも一つの方法です。しかし、ハラスメントと言われたくないからといつも正解を教えていては、部下や後輩が育ちません。「こういう時にはどうしたらよいと思う?」などと問いかけて考えを促し「今後はどうすべきか」をその場で自覚させましょう。
どう指導すればよいかを認識すれば、管理職ばかりが言うべきことを言えずにストレスを抱え込まずにすみます。上司からの適切な指導があり、それを前向きに受け取れる職場環境を整備すれば、それもまたハラスメントの防止に役立ちます。

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この記事を書いた人

国家資格キャリアコンサルタント、研修講師

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