こんにちは!第1、3月曜日を担当いたしますキャリアコンサルタントの柴田登子です。今月のみ第2、4月曜に配信します。
職場でのコミュニケーションで覚えておくべき相談されるときのポイント、今回は「実際に相談を受けた時」です。人は、誰かが相談に乗ってくれると思うと、あれもこれも話そうとして、逆に何から話せばよいのかわからなくなりがちです。相談者のそのような状況をうまくコントロールしてよりよい解決を導き出すために、以下の3つを意識しましょう。
1) 事実と感情を分ける
相談された人はまず「事実=何が起きたのか」を詳しく聞き取りましょう。話を正しく受け取れているかどうかや時系列を整理していきます。相談者に一旦感情を切り離して事実だけを語ってもらうと、客観的に振り返りをし何が起きているかを把握してくれます。また、そのあとでどう感じたかをじっくり聞くほうが、より相談者の感情に寄り添えます。
2) 解決とは何かを確認する
次に、相談者にとってどうなれば「解決した」と結論付けられるのか尋ねましょう。この相談の先にあるゴールを確認するのです。それが実現できるかどうかは、いったん脇に置いておきます。すると相手が望んでいない結果や見当違いのアドバイスを避けられます。また、具体的な行動プランのアイデアも提示しやすくなります。
3) 意思決定は本人がする
相談された側はアドバイスをするときに、相手がそのとおりに行動するのを期待してしまいます。しかし、決めるのは相談者であると心しておきましょう。こちらが行動プランを示すとしても、どうするかの選択や判断は相談者にしてもらいます。そうすれば相談者は「自分で決めたのだから」と責任を持って問題に向き合い、さらに解決に近づけます。
とはいえ、この3つを実行に移すには聞き方や提案の方法にコツがあります。そこで、次回からそれぞれ具体的にどう対応すればよいか事例を交えて説明します。
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