相談され上手になろう!(3)

柴田登子(しばたたかこ)

こんにちは!第1、3月曜日を担当いたしますキャリアコンサルタントの柴田登子です。
職場でのコミュニケーションで覚えておくべき相談されるときのポイント、今回は「対応は組織で」についてお伝えします。
前回のメルマガでは、相談をされたときに「秘密を守る」のは大切ですが、中には専門家などに任せるべき案件もあるとお伝えしました。しかし、いち個人がそうそう専門家につながってはいないですよね。また、個人レベルで解決しようとすると、大きなクレームにつながったり、会社組織の信頼を失ったりするケース
もあります。ですから、特に職場の人の相談に乗るときは「組織としての対応も併せて行うべき部分もある」という意識を持ちましょう。
例えば「ストレスを抱えている」という悩みならば、その原因になっている業務についてアドバイスする、愚痴を聞くなどは個人でもできます。しかしストレスが体調に影響していれば、カウンセラーや医師の指示や診断が必要な場合もあります。また、聞き取った内容が「ハラスメントを受けている」「業務でトラブル
や不正に巻き込まれている」だとすると、何よりも組織としての対応を優先させなければなりません。
職場で同僚から相談を受けるときは自分を「一次対応窓口」と考え、引き続き対応すべきなのは誰なのかを判断しましょう。トラブル系ならすぐ上司に、体調面は会社の産業医や健康センターに、労務的な要素があれば総務部に、など二次対応先を確保します。
また、会社によっては専門家によるハラスメントや健康相談、不正通報などの窓口やフローを持っているので、そちらも普段からチェックしておきましょう。
誰でも相談されるとつい「自分を信じて秘密を打ち明けてくれたから」と人知れず解決させようとします。しかし、自分の限界を超えたら、これまで聞いた話を誰にどこまで言ってよいか相談者に確認しつつ、適切な二次対応に繋げるのが本当の相談上手と言えます。

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この記事を書いた人

国家資格キャリアコンサルタント、研修講師

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