オンラインによるファシリテーション(2)

水江 泰資(みずえ ひろよし)

こんにちは!毎週水曜日を担当する水江 泰資(みずえ ひろよし)です。
本エッセイでは、少人数の打合せや会議運営で役立つファシリテーション・スキルを紹介しています。
前回から、新シリーズ『オンラインによるファシリテーション』が始まりました。今回は、会議の種類について説明します。ここでは、目的別に4つに分けてみます。
1. 伝達 上位方針の説明や各部署の報告を共有する。連絡会議とも言う。 
2. 検討 ある課題に対して、前提の確認や情報収集を行う。
3. 調整 スケジュール調整や作業の段取りを打合せる。ミーティングとも言う。
4. 解決 問題について話し合い、結論を出し、方向性を示す。
 これらは組み合わせて行われる場合もあります。
私は様々な組織を訪問しますが、定例の会議を見せてもらうだけで、そこの風土や雰囲気が概ねわかります。残念な職場はこの目的があいまいで、参加者が今、何のために話し合っているのか分からなくなってしまうのです。そのため進行役は、会議の目的をその都度、参加者に伝える必要があります。
一例として、会議の前半で伝達をして(1)、その後、問題の解決を目指す(4)場合を想定し、司会者のセリフで示します。司会は支店長で、従業員が5名ほど参加しています。
「まずは先週、開催された全国支店長会議の内容について報告します。よく聞いてください」
「以上が支店長会議の報告です。続いて、みなさんの話し合いで解決したい問題があります。業務の効率化についてです。それぞれ意見を出して、活発な議論になるようお願いします」
 このように、司会者が目的を明確にしながら進めれば、従業員も参加しやすくなります。
皆さんの職場の会議はどんな様子でしょうか。社員の多様性を活かし、モチベーションを高め、自分もこの職場に参加、貢献しているという当事者意識を醸成する手段のひとつが会議です。ぜひ1~4の種類を認識して運営してください。

筆者は8月は休載といたします。

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この記事を書いた人

研修講師、国際認定ファシリテーター

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