ファシリテーションで多様性を活かす(30)~オンライン会議に良い影響を与える方法6回目『存在感を示す』

水江 泰資(みずえ ひろよし)

 こんにちは!
 毎週水曜日を担当します水江 泰資(みずえ ひろよし)です。
 本エッセイでは、少人数の打合せや会議運営で役立つファシリテーション・スキルを紹介しています。
 今月は『オンライン会議に良い影響を与えるにはどうすればいいか』をテーマに、具体的な方法を紹介しています。
 前回は、問いかけへの『応え方』を紹介しました。
 今回からは、方法の5つめとして『意思表示の方法』について、意見や考えをうまく伝えるポイントを3回に分け紹介します。
 オンラインでの意思表示でやるべき最初のポイントは『自らの存在感を示す』ことです。
 例えば、「今日は意見を言いたい」と、強い気持ちで会議に臨む場合があるかと思います。
 しかし、端末から接続してみると次のような状況…。動きがなく、まるでお地蔵さんのような人。接続はしているが姿が見えない人。他の作業をしていそうな人…。なんだか、あまり話を聞いてくれる感じがしない…。
 そんな時にはまず、自分からアピールしましょう。入室時「田中です。よろしくお願いします」と積極的に、明るい表情で名乗り、ときには大きく手を振るなどして存在感を示します。
 なお、動きが無いと相手には「おとなしい」「物静か」がネガティブに強調され、意見が無さそうだ、自己表現が苦手なのだろう、何を考えているのかわからないといった印象が形成されがちです。
 今までの対面方式での会議では、開始前の雑談の中で自分の存在感を示したり、相手との関係をつくったりできました。
 しかし、オンラインではそれが難しいのです。
 だからこそ、入室時に存在感をあげておく必要があります。
 今後さらに社会全体でオンライン環境が整ってくれば、対面で会ったことのない同士で業務を始める機会も増えてくるでしょう。
 事実、昨年の私の仕事でも、初見の方々の9割がオンラインです。
 次回はポイントのふたつめとして「意思を端的に伝える方法」を解説します。

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この記事を書いた人

研修講師、国際認定ファシリテーター

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