ファシリテーションで多様性を活かす(4)

こんにちは!毎週水曜日を担当いたします水江 泰資(みずえひろよし)です。

前回は、会議の目的を知ることがファシリテーターにとって欠かせないと述べました。今回は会議を開催する側から、目的の明確化の重要性について考えます。その理由を「健全な組織活動とは何か」というテーマで、いくつかの視点から解説していきます。
ひとつめは、「関係性づくり」という視点です。会議という場では、そこに集う人々の関係性の有り様が示されます。目的が無い、または不明確だといったいどうなるのでしょうか。想像もつかない展開になるかもしれません。
例えば、例えば、ある会社の企画課で新製品の検討会議を開くとしましょう。主宰は課長Aさんです。開催については「定例会議をやります。来週月曜10時に集まってください」とだけ通知しました。それを見て、課のメンバーには各々の思いがあるようです。
Bさん「今度は必ず通すぞ!」と張り切って企画書の見直しに入りました。
Cさん「ちぇ、何のためにやるの?時間のムダだ」と、仮病で休もうと考え始めました。
Dさん「また、A課長の“やりました”アリバイの片棒担ぎさせられるのか」と、うんざりした表情を見せています。
Eさん「この前Bに私の提案つぶされたからな。最近何か仕込んでいるみたいだけど…」とBさんをにらみつけています。
その他メンバーにはFさん、Gさん、Hさんもいて、声には出しませんが「は~い、出ればいいんでしょ」と何の関心もない様子です。
さて、メンバーの思いなど何も知らないA課長。どんな展開が待っているのでしょうか。

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この記事を書いた人

研修講師、国際認定ファシリテーター

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