言葉選びが仕事の質を決めます

雙志館館長 大嶋利佳(おおしまりか)

どんな言葉を選ぶか。その選択の積み重ねが仕事の仕方や人間関係作りにつながり、人生を形作っていくものだと、私は考えています。人生をよりよいものにするためには、卑しい言葉やネガティブな意味の言葉を使うのはできるだけ避けたいものです。
ある公的団体で行われたプレゼンテーション研修を参観したことがあります。その団体は一般の人向けの業務説明会を頻繁に行っていて、その担当者向けの研修でした。講師は長く説明会を担当してきた広報担当のベテラン職員、受講者はこれから担当する若手の人たちです。
研修中、受講者の一人がこう質問しました。
「参加者から、まだ決まっていないことについて尋ねられたり、分からないことを聞かれたりしたら、どうやってごまかせばいいですか?上手い逃げ方があったら教えてほしいです」
講師が「ああ、それはね」と平然と受け止め、返答するのを見て唖然としました。職場を代表する広報担当者としてビジネスプレゼンテーションをするのに、聞き手に対して「ごまかそう、逃げよう」と考える人たち。そんな人たちが集まる組織が、良い仕事をしているはずはありません。
こういう内輪でのちょっとした発言にその組織、職場に蔓延するたるんだ考え方が垣間見られるケースはよくあります。よくよく注意したいことです。

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この記事を書いた人

講師道錬成道場 雙志館 館長

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