ファシリテーションで多様性を活かす(10)

 こんにちは!毎週水曜日を担当いたします水江 泰資(みずえひろよし)です。
このエッセイでお伝えしたいのは、ファシリテーションの重要ポイントとして、まずは、会議の目的を知る、そしてメンバーの関係性づくりの大切さを認識することです。
例示に、ある会社の企画課での新製品検討会議シーンを見てきました。課員たちはA課長の呼びかけ、言わば業務命令に従い、目的がわからないまま集められ、席に着きました。その顛末は前回までに見た通りです。冒頭から迷走した挙句、「今日は一旦解散しようか…」というA課長の寂しいつぶやきで終わりました。
さて、反省モードに浸る会議主催者のA課長。課員の不満や混乱を招かないために、A課長は何をどうすればよかったのでしょうか。
実は、会議を成功させるには5つのポイントがあります。これからそれらを順にあげていきます。
 【ファシリテーションのポイント(1)】目的を共有する
 「なぜその会議を行うのか」という意義や理由をメンバーに伝え、共有し、理解し合うことから会議は始まります。
 あなたの所属コミュニティではいろいろな“会議”や“話し合い”があるでしょう。しかし、なぜそれをやるのか、といった目的は認識していらっしゃいますか。「考えたこともない」「前からやっているから」「集まること自体が目的」なんてことは意外に多いのです。
 人がその能力を最大に発揮するためには、目的の明確化が大事です。その意味では、目的の無い、またははっきりしない会議は、出席者の能力を最大限に発揮する機会を自ら逸していることになります。実りある会議にしたければ、会議の目的を参加者に共有することから始めましょう。
次回は、ファシリテーションのポイント(2)として『目標』について解説します。

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この記事を書いた人

研修講師、国際認定ファシリテーター

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