ワークショップをやってみよう(2)

水江 泰資(みずえ ひろよし)

こんにちは! 毎週水曜日を担当する水江 泰資(みずえ ひろよし)です。
本エッセイでは、少人数の打合せや会議運営で役立つファシリテーション・スキルを紹介しています。
今月からは、新シリーズ「ワークショップをやってみよう」を連載します。
前回は、「ワークショップ」という言葉を大まかに説明しました。
今回からは、ワークショップの概念をより詳しく知っていただくために、社会人教育における「研修」との違いを挙げながら説明して
いきます。
なお、最初に申し上げておきますが、「どちらが良い悪い」「研修は古い。これからはワークショップだ」などという話ではありません。それぞれ目的が違っており、使い分けが必要なのです。
まずは研修についてです。これは社会人教育の土台、基礎となるもので、主流の手法です。階層や職種に応じて行われます。
組織には、各々が役割を果たし職務を遂行するために、階層や職種ごとに習得すべき知識や技能があります。階層別であれば、新人、中堅、リーダー、管理・監督、経営と、組織のヒエラルキーに沿ってカリキュラムが組まれます。職種別では、営業、開発、製造、研究、総務、人事などに分かれます。その他、組織全員に必要とされるコミュニケーションスキルや各種制度の説明、DXやハラスメントといった時代の流れが生んだテーマでも研修は企画されます。
研修の形態は、講師が内容を説明し知識を伝達、途中や最後に質疑応答を行うのが一般的です。習熟度の確認のために試験を行う場合もあります。参加者の態度は受け身的で、雰囲気は権威的、秩序的と言えます。講師の言葉を聞き漏らすまいと参加者が必死でメモを取る、そんな姿がよく見られます。
新たな知識を学んだり、また、技量や意識のレベルを揃えたり、向上させたりする場合には研修は有効な手段です。
では、ワークショップはどんな特徴があるのでしょうか。次回に説明します。

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この記事を書いた人

研修講師、国際認定ファシリテーター

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