「ビジネスで役立つプレゼンテーションのエッセンス!」(07)

みなさん、こんにちは!スピーチコーチの大嶋友秀です。
前回までのテーマは、話す「前」でしたが、今回からは話す「時」のポイントです。今日は「情報の適切な分量」について考えましょう。
まず、例を見てください。私は建築関係の業界で働いたことがあるので、マンション管理会社の営業担当者が、住人に対して工事の説明するシーンを取り上げます。住人から「お宅に工事を頼んだとして、一番いい点は何?」と聞かれた時の返答です。
担当者「それは、工事が竣工した時のイメージをコンピューターの画面上で見て、住民の皆さんに建物がどう変わるかを理解してもらえることです。マンションの集会室をお借りしてパソコンを設置して、イメージを見られるようにします。一定期間を設けて、みなさんの都合の良いタイミングで見に来ていただきます。そうすることで、皆さ
んが工事の事が良く分かって、安心できますよね」
住人「・・はあ」
返答の情報が多いため、顧客は内容の理解が追いつかず、提案への関心を失ってしまいました。では次ならどうでしょうか。
 担当者「工事で建物がどう変わるか、パソコン画面で見てもらえることです」
 住人「それっていつ見られるんですか?
 担当者「一定期間、マンションの集会室にパソコンを設置させていただきますので、都合のいい時にご覧ください」
 住人「操作とか難しくないですか?」
 担当者「期間中はスタッフがいますから大丈夫です」
 住人「そうなんですね」
 こちらは、返答が短いので住人の理解が追いついています。情報を一回の発言に詰め込めなくても、相手は興味を持てば質問します。それに答えながら話を進めれば、聞き手は納得し理解しやすくなります。
 他のビジネスの場でも、一回の発言は相手が聞いてすぐにわかる量にしましょう。一方的に説明するよりも、質問をしてもらってお互いにコミュニケーションが取れれば、人間関係も良くなります。
 では、またお会いしましょう。

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この記事を書いた人

研修講師、ファシリテーター、ビジネス作家

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