こんにちは!第1、3月曜日を担当いたしますキャリアコンサルタントの柴田登子です。
アサーティブコミュニケーションのススメ、5回目は「相手に届く伝え方」です。これまでの回では自分と相手双方で認識しあい、尊重するかかわり方を解説してきました。「誠実」「率直」「対等」「責任」を意識し、ストロークを活用するのが基本。これらが理解できればたいていの場合、ハードルはさほど高くありません。しかし、考えがあわない、ネガティブな情報をつたえるときなどは途端に難しくなります。そのような場合には、以下の2つの方法を活用してみてください。
I(アイ)メッセージで伝える:
伝えたい内容の主語を相手(You)にではなく自分(I)にするのがIメッセージです。相手の良くない点の指摘や反論に用います。
×「(あなたが)使ったものは片付けてください」
⇒〇「元の場所に戻してもらえると(私が)助かります」
×「あなたの主張は間違っています」
⇒〇「私はあなたと別の見解を持っています」
主語をYouにすると相手に命令しているような印象を与えますが、Iにすると話し手が自分の考えを述べているにすぎません。やるやらないは聞き手が決めてもよい「権利」を認めた話し方になり、受け入れやすくなります。
クッション言葉を活用する:
クッション言葉とは、依頼や言いにくいことを言う際にそれをやわらげる前置きのことです。Iメッセージでは回りくどくなりそうなときに活用してみましょう。お願いごとは「恐れ入りますが」「お手数ですが」、お断りするときは「申し訳ありませんが」「せっかくですが」などとひとこと添えてから本題を伝えます。反論する場合には「失礼を承知で申し上げますが」と、相手の気持ちもわかってはいるけど、あえて伝えさせてほしい、という気持ちを示します。
アサーティブなかかわりはハラスメントの防止につながり、よりよい職場環境をもたらします。ぜひ活用してみてください!
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