オンラインによるファシリテーション(11)

水江 泰資(みずえ ひろよし)

こんにちは!毎週水曜日を担当する水江 泰資(みずえ ひろよし)です。
本エッセイでは、少人数の打合せや会議運営で役立つファシリテーション・スキルを紹介しています。
前回はオンライン会議の開催直前にやっておくことを紹介しました。今回は開始直後に行う確認事項を説明します。いきなり議題に入らず、次の5項目を参加者が確認し納得したうえで入りましょう。
1.会議の目的
 今、なぜ集まっているのか、その理由や意義を冒頭にしっかり伝えましょう。上席の人にその会議の大切さについて話してもらうのも効果があります。
2.どこまでやるか
この会議(議題)は、情報収集だけなのか、議論し結論まで出すのかなど、どこまで扱うのかを決めます。加えて、時間がタイトであれば、結論が出なかった場合の決め方を決めておきます。参加者が一票ずつ
持った多数決、議長一任などいろいろありますが、参加者が納得する方法を選びます。
3.議題の進め方
なぜやるのか(上記1)、どこまでやるのか(上記2)が決まれば、次は、各議題の時間配分や会議全体のスケジュールを決めます。関連性の高いものはひとつにまとめる、緊急性の高いものは先に扱うなど、議題提案者や参加者の納得を得ながら決めます。
4.役割
全出席者の役割や責任、権利などを説明します。例えば、司会進行者は議事を進行するが決定権は無い、また、参加者には発言権や議決権がある、などを明確にしていきます。
5.ルール
メリハリのある活気づいた会議のためには必要です。一人一回は発言する、発言は一人1分以内、指名されたら返事する(反応する)、否定する場合は代案を添えるなどです。
このように、議題に入る前にこれら5項目について決めておけば、「いつまで話が続くのか」「同じ人ばかりしゃべる」といった不満が解消され、参加者は安心して議論することが出来ます。
次回は議論の進め方について説明します。

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この記事を書いた人

研修講師、国際認定ファシリテーター

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