即興スピーチを学んで即答力をつけよう!(19)

 みなさん、こんにちは!スピーチコーチの大嶋友秀です。2月は毎週金曜日にお届けします。
 前回に引き続き「即興スピーチを学んで即答力をつける」ために、インプットの方法を考えます。今回も簡単にできる方法をお知らせしましょう。
 それは「数冊の本の『はじめに』を読み比べる」ことです。
 『はじめに』とは、本の冒頭にある、著者から読者に向けたメッセージです。ここに注目する理由が二つあります。ひとつは、ページ数が少ないためすぐに読めるからです。もうひとつは「どう読んでほしいのか」、「なぜこれを書いたか」という著者の思いが簡潔に書かれているからです。同一テーマで、異なる作者の書籍ならば、それぞれの立場や見方がわかり、そこに違いがあるのにも気づくでしょう。
 「プレゼンテーション」を例として、2冊の『はじめに』を読み比べてみます。
 1冊目は『ロジカル・プレゼンテーション』(高田貴久)です。
ここでは、戦略コンサルタントである著者は「提案」に必要な能力を4つの切り口(論理思考力、仮説検証力、会議設計力、資料作成能力)から述べています。
 2冊目は『プレゼンテーションの極意』(川崎和夫)です。デザイナーとして作者は、単に提案のみにとどまらず、自己実現する方法として、プレゼンテーションの必要性を語っています。この部分だけ読んでも、両者のアプローチに違いがあるのがわかります。
 私は、この違いからプレゼンテーションには広がりがあるのを感じました。自分の提案を相手に説得するスキルだけでなく、人生で自分が幸せを追求していく中でも、必要な方法だと分かったのです。
 このように、「はじめに」の部分だけでも何冊か読む比べることで学びが深くなります。それが自分なりのものの見方につながり、スピーチをするときの力を育むのです。
 次回も、複数の本を読んで効果的にインプットする方法をお伝えします。
 ではまたお会いしましょう。

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この記事を書いた人

研修講師、ファシリテーター、ビジネス作家

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