プロ意識を体現する(2)占部正尚

■ワンポイント・エッセイ
 プロ意識を体現する(2)今あるものでベストを尽くす(その2)
                      占部 正尚

 長年講師を続け、回数多く登壇していると様々なトラブルに見舞
われます。
 「テキストや配布資料が会場に届いていない」「スライドが映ら
ない、音が出ない」「聞いていたテーマと受講生が認識しているテ
ーマが違う」など、講師以外の人間のミスによる信じられないよう
なエピソードは枚挙にいとまがありません。
 これは講師に限った話ではなく、ビジネス全般で何らかのトラブ
ルが発生するのは当たり前のことであり、それをどう克服するかで
社会人としての価値が決まるのです。
 ましてや社会人に対して、社会人たるための発想や手法を教え導
く講師としては、今あるものでベストを尽くし、トラブルを最小限
での被害に抑えて未来へつなぐことが求められます。
 トラブルのために力が発揮できず、研修・セミナーが失敗に終わっ
て受講生に迷惑をかける講師は三流以下です。
 望まれない事態を発生させてしまった関係者に対し、次回から改め
るようきっちりと申し入れをする講師は二流です。
 これらに対し、選ばれ続ける一流の講師は、内心では冷や冷やしな
がらも表面上は何事も無かったかのように平然と構え、トラブル処
をして関係者に恩を売ります。
 困った時ほど人間の本質が表面化するものです。講師としての存在
価値を上げるためにも、日頃からトラブル対応のイメージトレーニ
グをしておきましょう。


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