■ワンポイント・エッセイ
選ばれ続けるための条件（２） 悪口を言わない その１
占部 正尚
もし皆さんがお客様の立場だとしたら、すなわち仕事を出す
側に立った場合、どんな講師に依頼したいでしょうか。
真っ先に頭に浮かぶのは、専門知識や経験に富み、講義の仕
方も上手くて説得力もある講師の姿でしょう。しかし、それだ
けではないはずです。
やはり大切な社員・職員への“教育”を任せる相手ですから、
品格が求められます。そして、この品格こそが競争の激しい講
師業界において、選ばれ続けるための最も大切な条件なのです。
さて、世の中には飲み会の席などで、平気で「うちのお客さん、
講師料が安い割に、注文が多いんだよなあ」などと、お客様や
提携先の悪口を言う人を見かけます。
もし、隣のテーブルにお客様の知人が座っていたら、どうす
るつもりでしょうか？講師という尊敬の目で見られる立場の人
間としては、あまりにも迂闊です。
また、口に出したことは、気づかないうちに表情や態度に表
れることが、心理学的にも証明されています。次の機会に悪口
の対象者と会った際、おそらく無意識のうちに不遜さや傲慢さ
が言葉や態度の端々に出てしまうことでしょう。
結果として「この講師は、なんとなく品格に欠けるな」と思
わせてしまい、自分でも理由が分からないうちに継続的な仕事
が減ってしまうのです。
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