「接遇のチカラ」 (7) 状況にあったあいさつ~第一印象の作り方

松原里美(まつばらさとみ)

こんにちは!第2・4月曜日を担当するコミュニケーション講師の松原です。
 良い第一印象のために心がけるべきポイントとして以下の4つを上げました。
1. 清潔な身だしなみ 2. 柔和な表情・笑顔 3. 状況にあったあいさつ 4. おちついた態度・仕草
 4つめの「おちついた態度・仕草」については、今回と次回の2回に分けて解説します。
「いつもは気をつけているんだけれど…」自分ではそんなつもりがなくても、ふとした時の態度や仕草が、相手に不安や不快を与えることがあります。
 以前に私が車を買った時の出来事です。お世話になった営業さんは、とても知識と細やかな心遣いがあり、サービスなど手厚くしていただきました。車を売るだけではなく、私にあう車のオプションやサービス、自動車保険にいたるまで様々な提案のおかげでよい買い物をすることができました。しかし、とにかく動きに落ち着きがなかったのです。
カタログで説明を始めた途端に「あ!松原さんにはこのグレードも!価格表持ってきますね!」と、立ち上がる。価格表を広げた矢先「あ!そうだ!」と何かを取りにまたどこかに行ってしまう。話を再開してしばらく経つと「あ!お飲み物、変えましょうね!何がいいですか?」とドリンクメニューを差し出す。そして、常に他のお客様の動きも気にしているようで、視線もきょろきょろと動いている…。
 熱心に私の車の事を考えてくれているのは、ひしひしと伝わります。
そして、店全体に抜かりなく気を配っているのもわかります。ですが、私の心には、不安といら立ちが広がっていました。
「私の話をちゃんと聞いてる?見落としありそう」「こっちが気を使うな。こんな人から高い買い物したくないな」「なんだか、焦ってる?私との商談はさっさと終わらせて次のお客に行こうとしてるのかしら」
そんな思いがむくむくと広がったのです。
彼の態度が落ち着いていれば、私はすぐに信頼し購入を即決したでしょう。おそらく、この営業さんは自分の行動が人に与える影響に気がついていないのでしょう。ですから、このような商談スタイルを取ってしまっているのです。
 次回は具体的に、何がいけないのか、そしてどのようにしたらよいのかを解説します。

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この記事を書いた人

研修講師、地域密着ワークショップファシリテーター
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