■ワンポイント・エッセイ
講師のワークライフバランス(2) 目的意識 その1
占部 正尚
ビジネスをスムーズに進め、成果を挙げる上で重要なポイント
として「目的意識」があります。
顧客企業へ目的のないまま訪問を繰り返しても、売上という観
点からの成果は、多くを見込むことができません。
また、目的のないまま上司や同僚の目を意識して定時に帰らず
仕事を続けても、残業が増えるばかりで成果には結びつきません。
さて、講師という仕事は社会的責任が重く、また毎回の研修・
セミナーで厳しく成果を求められるため、実施に向けた準備や事
後の報告書作成などで仕事量が増え、どうしても日々激務になる
ことが多いものです。
したがって、目的意識を持った活動を心掛けていないと、常に
仕事に追われて肉体や精神を害してしまうことになりかねません。
かと言って「講師という仕事を通して世の中に貢献するのだ」
「顧客企業を業界内で冠たるポジションに押し上げるのだ」など、
志の高さにあふれた目的で自身を鼓舞し続けると、プレッシャー
に押しつぶされる人も出てくるでしょう。
そこでお勧めしたいのが目的の二面化、すなわち公的な目的と
私的な目的の設定です。
私的な目的とは、例えば「年に一回、長めの休みをとって海外
旅行をするため、繁忙期は仕事に没頭しよう」といった簡単なも
ので結構です。
この公私両面にわたる目的をバランスよく意識することが、ワ
ークライフバランスを上手く保つコツにもなっていきます。
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