■ワンポイント・エッセイ
プロ意識を体現する(8)謙虚以上、傲慢未満(その4)
占部 正尚
講師にとってのテクニカルスキル(技術力)とは、話し方や表情・
姿勢、板書の仕方、そして最低限の専門知識の有無などが挙げられ
ます。
もし、研修終了時のアンケート結果において、複数の受講生から
テクニカルスキルに関して低い評価が下されていた場合、その結果
は厳正に受け止め、謙虚に受け入れましょう。
声が小さかったり、早口で聞き取りにくかったり、常に恐い表情
だったり、手をズボンのポケットに突っ込んで話していたり、板書
の字が汚くて読めなかったり、モチベーション系の講義でラポール
の説明が曖昧だったりすると、その講師に対する信頼度は著しく低
下してしまいます。
このレベルで引っ掛かるようでは、選ばれ続ける講師になること
は難しく、まずは講師向けの養成講座や勉強会などに参加して、講
師の何たるかを基礎から徹底して学び直す必要があります。
また、講義時間の厳守もテクニカルスキルと考えたいところです。
研修内容の組み立て方や進め方に絡む話なので、コンセプチュアル
スキル(概念形成力)と呼ばれるワンランク上のスキルと捉える人
もいるでしょう。
しかし、受講生や担当者から信頼されるためには、指定された時
間に講義を終了することはプロとして当然のことであり、これはテ
クニカルスキル(=できて当たり前のこと)であると厳しく考えて
ください。
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