■ワンポイント・エッセイ
ハラスメント問題について考える(1) 占部 正尚
最近、連日のようにマスコミ報道においてハラスメント問題が
取り上げられています。パワハラ・セクハラ・マタハラなど、元
の意味が分かりにくい略称があふれ、特にスポーツ分野のパワハ
ラ問題は、ワイドショーで格好のネタとなっています。
こうした社会環境の中で、講師にとっては難しい対応を迫られ
るケースも増えると考えられます。したがって、大勢の人に専門
分野の知識・情報を伝え、より好ましい働き方や生き方を教える
立場としては、パワハラに対する認識も深めておく必要がありま
す。
さて、難しい対応とはどのようなものでしょうか。受講生に冗
談のつもりで発した一言がセクハラと受け取られ、主催者の怒り
を買うという類のことでしょうか。
違います。ここでお伝えしたいのは「受講生が講義中に私語を
している場合、注意をしようと思ったものの、パワハラになるの
を恐れて注意をしない」といった発想や行動は厳に慎みたいとい
うことです。
講師とは、ハラスメントから逃げるのではなく、正面から向き
合うべき存在です。そういう講師こそが、受講生や主催者からの
信頼を得ることができます。
ただし、ハラスメントの種類によって考え方や対応の仕方も異
なりますので、数回に分けて解説します。
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