■ワンポイント・エッセイ
講師力の幅を広げる(4) 占部 正尚
講師がプレゼンテーションスキルを高めるためには、話す内容
や話し方を工夫するとともに、見せ方に注力する必要があります。
この見せ方については、近年ではパワーポイントを活用したス
ライドを使う講師が増えており、動画を導入したインパクトの高
い演出もよく見かけます。
ただ、スライドは講師に限らず、営業パーソンやイベント運営
会社のスタッフ、アパレル関係のデザイナーなど、あらゆる分野
の方々が利用しています。
つまり、見栄えが良く、まとまりのある分かりやすいスライドを
用意して講義しても、すでに受講生の側が様々なスライドを見慣れ
て目が肥えているため、それだけでは選ばれ続ける講師になれると
は限らないのです。
そこでお勧めしたいのが、前回まで解説してきた「対比構造」を
用いて、スライド(デジタル)に対比するホワイトボード(アナロ
グ)を上手く使いこなすことです。
受講生にとって、スライドとは講師が作成した内容を受け身の姿
勢で見るだけのものです。しかし、講師がホワイトボードに受講生
からの意見や示唆したいことを書きながら解説を始めると、能動的
な姿勢で受講し始め、研修終了時の満足度も高まります。
次回は、ホワイトボードを上手く使いこなすためのポイントにつ
いて解説します
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