■ワンポイント・エッセイ
期待感と達成感(1) 占部 正尚
研修を始めるとき、アイスブレーキングをしなければならないと
思っていませんか?
講師がジョークを言ったり、受講生同士で握手や挨拶をさせるな
ど、緊張をほぐして研修を進めやすくするのが目的とされています
が、私は必ずしも必要とは思いません。
選ばれ続ける講師になるために必要なことは、受講生がやる気を
もって研修に集中できる環境を創り出すことです。
したがって開始にあたっては、形式的なアイスブレーキングより
も「この研修を一生懸命に受けたら良いことがある」という期待感
を持たせることが大切です。
そして、終了時には達成感を抱き、「研修で得たことを職場で実
践して成果をあげよう」と決意させることが何よりも重要です。
では、開始時と終了時に何をすべきでしょうか。まず始めるとき
に、今回の目的や得られる効果を話しましょう。
営業研修であれば、見込み客の心を動かすトークができるように
なり、マナー研修であれば、誰よりも第一印象が良くなる魅力的な
挨拶ができるようになるなど、目標となるイメージを鮮明にします
できれば各々の目標像を隣同士、あるいはグループ内で発表させ
ると良いでしょう。
ただし、この程度のことは普通のレベルの講師もやっています。
次回は、選ばれ続ける講師が実践している、この後のひと工夫に
ついて解説します。
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