ファシリテーションの基礎となる思考方法(4)

水江 泰資(みずえ ひろよし)

こんにちは! 
毎週水曜日を担当します水江 泰資(みずえ ひろよし)です。
本エッセイでは、少人数の打合せや会議運営で役立つファシリテーション・スキルを紹介しています。
その基礎となるのは論理思考(ロジカルシンキング)です。
前回までは「相手にとってわかりやすい説明の仕方」を、今回からは「多くの情報をわかりやすく整理する方法」をテーマに、ビジネスで役に立つフレームワーク(思考の枠組み)をいろいろ挙げていきます。

まずは、『プロコン』を使ってみましょう。
ラテン語のプロ(Pros:賛成)とコン(Cons:反対)から命名された、物事を相反する側面から考えるためのフレームワークです。
話し合いで皆が納得する決定方法は、賛成や反対を表明する、または、メリットとデメリットで考えたうえで結論を出すことです。単純でわかりやすく、まさに合理的と言えます。

では、例を挙げながら、プロコンの進め方を説明します。
ある会社が「このご時世だし、自社でもテレワークにしたほうがいいかどうか」を検討している会議の場面です。
大事なポイントは3つあるので今週と来週に分けて解説します。

◎ポイント1:自由に意見をたくさん出す
まずは、参加者にテレワークのメリット、デメリットについて自由に意見を出してもらいます。
例えば…
メリット:社員の交通費がかからない、自分のペースで仕事ができる、オフィスの賃料が軽減できる、など…。
デメリット:仕事と余暇の切り分けが難しい、家族に気兼ねして仕事どころではない、外出が減り運動不足になる、など…。
ここでのポイントは、お互い否定し合わず意見をできるだけたくさん出すことです。

次回は、プロコンの進め方のポイント2:意見のレベルを揃える、ポイント3:それでも反対する人への対応、について解説します。

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この記事を書いた人

研修講師、国際認定ファシリテーター

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