「ファシリテーションで多様性を活かす(41)」 水江 泰資

水江 泰資(みずえ ひろよし)

こんにちは! 
毎週水曜日を担当します水江 泰資(みずえ ひろよし)です。
本エッセイでは、少人数の打合せや会議運営で役立つファシリテーション・スキルを紹介しています。

先月に引き続き、『オンライン会議での議論の進め方』について、主に司会役に必要な「話のまとめ方」や「参加者の満足度を高める方法」を紹介しています。

前回までは、議論する中で、話すのが苦手、または、偉い人やベテランの前では気後れして話せない参加者から意見を引き出すコツとして、感情や理性(論理)に働きかける方法を紹介しました。

今回は、前回の方法を駆使してもなかなか話せない、または、いちいち発言するまでもない場合を想定し、口を開かない意思表示の方法を紹介します。
代表例に、対面でもオンラインでも「挙手」がありますが、次のようなものもあります。
大きく「アプリの付属機能」と「手書き」に分けられます。

「アプリの付属機能」は、気軽、手軽に使うことができます。次の2種類があります。
チャット…LINEと同じように文字で伝えるものです。例えば「私は反対です。理由は、コスト面がクリアされていないからです」のように書き込みで意見を述べます。

スタンプ…SNSのスタンプと同じように、イラストで意思表示します。アプリによっては「リアクション」とも呼ばれます。かわいい絵柄で場を和ませる効果もあります。

「手書き」では、アプリにはない温かさや書き手の個性、意思の強さを表現できます。
ハガキ大からA4サイズ位の紙を数枚準備し、参加者が意見を書いて提示します。事前に「賛成」、「反対」、「わかりません」などと書いておくのも良いでしょう。文字は見やすいよう太くします。

これらを用いて、参加者の意見をできるだけたくさん引き出してください。
次回は「実りある議論にたくさんの意見が必要なわけ」を解説します。

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この記事を書いた人

研修講師、国際認定ファシリテーター

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