こんにちは!第1、3月曜日を担当いたしますキャリアコンサルタントの柴田登子です。
前回のエッセイで「これぞ」という案件の前に、他の会社お試し応募をお勧めしました。しかし、慣らしで受けた会社あっても、必ずしも採用されるものではありません。自分が選ばれなかったら、たとえ本命でなくてもがっかりします。職業訓練校の受講生にはまるで大失恋でもしたかのように、泣きながら報告をして来る人もいます。転職活動中の方に伝えておきたいのは「採用されなかった=あなたはダメ」ではないということです。
大失恋、と書きましたが、就職活動と恋愛はよく似ています。見た目が麗しく人格的に申し分ない人でも、お相手の好みに合わなければお付き合いには至りません。それと同じで、どんなに経歴が素晴らしくても、立派なスキルや資格を身に着けていても、その会社の雰囲気に合わないとか、今の時点で求めている人材とマッチしなければ採用されないのです。
かつて、甲子園で大記録を打ち立てた打者が「うちが求めているのは投手だから」と、プロ野球のドラフト会議で希望の球団から指名されませんでした。数十年に一度の逸材と言われた人でも、このようなことは起きるのです。その選手の母親は、部屋で涙を流している息子に「あなたが勝手に惚れて勝手にフラれただけ」と言って叱咤激励したそうです。すると彼は別の球団に入団し大活躍しました。
失恋したからと言っていつまでもクヨクヨしている人は魅力的には映らないので、次の恋愛は巡ってきません。不採用が続き自分に自信を無くしたままの人も、採用はどんどん遠くなります。自分がダメなわけではない。たまたま相性が良くなかった、ニーズに合わなかったのだ。さっさと気持ちを切り替えて、今の自分を求めてくれる会社を探し、次の面接に臨みましょう。
目次